2017年8月9日水曜日

TERU's 2005 Honda Crea Scoopy Based Metruck "Notorious" Build


国内でもカスタムベースとして人気のAF55系ですが、実はSCRが手掛けるのはコレが初だったり。この度オーナーさんのご依頼により、AF55ベースにてのコンプリートを製作させて頂きました。

そんなAF55系スクーピー、国内外の数多くのファンによって手掛けられた様々なスタイルが存在します。ストックモーターにローダウン、ストレッチ、ワイドホイールのトラディショナルなスタイル、最近流行のリアノンストレッチかつローなスタイル、はたまたストックルックの北米仕様スタイル等々... 今回の前スクーピー後周りズーマーの通称 "Metruck" も、そんなAF55カスタムの派生スタイルの一つです。

Metruckにもフロントレッグシールドからガスタンク後端までのちょうど車体半分スクーピーのカバーリング、もしくはフロントレッグシールドのみスクーピーのスタイルと大きく2通り有りますが、今回はよりズーマーらしさに重きを置いたレッグシールドのみスクーピーなスタイルです。

オーナーは北米仕様カーカスタムでも長い経験を持つ生粋のカーガイ、USDMの酸いも甘いも知った方ですので、スクーターのプロジェクトも在り来たりでは無い、一癖ある物になったのは言うまでも有りません笑

一目見たアピアランスは、先に挙げた流行のUSDMカスタムとは相反するモディファイが散見されるかと思います。セパレートバーでは無くBMXスタイルステムにナローなライザーバー、ハードなダウンのビレットシートフレームでは無く純正形状意匠を保ったローシートフレーム、そしてワイドホイールでは無く正体不明なスキニーホイールセットアップにフロントフェンダー等々... それらのスタッフスは、全て今回のコンセプトに沿い意図的にチョイスされました。何処か懐かしい印象を持ちつつ決して古臭くは無く、かつ完璧に北米に拘り抜いたパーツアッセンブルは、シックなグレー/ブラックなボディカラーそしてしっかりと手の入ったGY6モーターと相まって、決して派手では無いものの只ならぬ雰囲気を再現出来たかと思います。

各パーツ構成の詳細は下記のリストよりご覧頂くとして、今回のコンセプト
"クラシカルかつ古臭く無く、ガッツリ飛ばせるSCRスタイルなMetruck"
に沿って、いくつかピックアップしてご紹介させて頂きます。

先ずアピアランスとしては、前述の通りセパレートバーやビレットシートフレーム等、所謂キャッチーなUSDMカスタムパーツは敢えて外したチョイスとなっています。かと言って安易に国内流通パーツでお茶を濁さず、その全てをUSDMなセレクトとし雰囲気を崩すことは有りません。例としてBMXスタイルのバー&ステムはRuckhouse製、シートフレームはATR、フットバーはMPAB、ステップペグはJSB Fabricationsと北米ブランドの物をチョイスしています。
Metruckのハイライトとも言えるフロント周りですが、目を引くグラフィックのフロントカバーは 2005 Metropolitanの限定色 "Kanji Edition" のグラフィック入りマスクを使用。USフロントカバーにすると大きさが異なるJPヘッドライトは使用不可となるので、合わせてレンズの大きなUSヘッドライトをボディイメージに合わせてスモークペイントして装着します。
勿論ただクラシカルなだけでは面白味に欠けるので、Hoodrich製のガスタンクカバーにStage6のフュエルゲージ、Frando製ラジアルマスターにComposimo製GPチューブリザーバー、クリア仕上げのDROWsports製ドライカーボンエアスクープやFLPオープンCVTカバー、Downstar製ボディワッシャー等トラディショナルなUSDMカスタムパーツも組み合わせ、新しさを合わせ持つ独自のイメージを構築しました。
モーターにはGY6をチョイス。国内のAF55カスタムではあまり見掛けないGY6モータースワップですが、SCR的にパフォーマンスアップはマストです。Bケースをベースに63mmシリンダーの180cc、フルポート加工のビッグバルブヘッドにハイカムと一通り手の入ったモーターはストリートには余り有るパワーとトルクを発生。モーターをマウントするハンガーはComposimo製スワップハンガーをブラックアナダイズドにて装着です。エグゾーストはSteady Garage Chimera ビッグボア対応のヘッダーパイプをベースに角度、長さ等をワンオフにて調整、組み合わせるサイレンサーはSCRお得意のTwo Brothers Racing製でこちらもワンオフのマウントにて絶妙の角度と長さ、ホイールクリアランスにてマウントです。
増大したアウトプットに対してフレーム剛性のアップに効果的なチンボーンはRucksters rPRO製8ホール、サスペンションはフロントRRGSにリアはATR製のスタンスショック、フロントブレーキはFeign製ラジアル4potにRPM220mmローターでモディファイドGY6モーターのパワーを確実に受け止めます。またスタンスは決して過度には下げず、余裕の車高とバンク角でライディング本来の楽しさをスポイルする事も有りません。
そして今回のプロジェクトのポイントにもなっている、怪しい前後の3スポークスキニーホイールです。チャイナ系某スクーターの純正であるこのホイール、サイズは前後共13×4とズーマー系に合わせるにはなかなかの大径で、単体で見るとそのダサさ故にかなりのインパクトですが笑 ここまで仕上がった車体と組み合わせるとこのドハマりなマッチングとなります。北米でもこのホイールのファンは多く、スワップRuckusへの装着率も中々のものなので雰囲気的にも最高ですね。ワイドホイールを敢えて外すというのは正直かなり賭けのチョイスなのですが、今回は上手くハマった好例とも言えるかと思います。
またスキニーホイールの恩恵はルックスのみならず、ワイドホイールによるエンジンオフセットが無いので車体センターマスの狂いが無く、また大径ホイールによるグラウンドクリアランスは前述の通りライディングの楽しさに直結し、ハイパワーモーターと相まって本当に乗って楽しいパフォーマンスを得る事が出来ました。組み合わせるタイヤはフロント扁平120/60-13にリアはファットな130/70-13で、前後通しサイズのホイールながら見た目のバランスも良し、銘柄も拘りのMaxxisハイグリップです。

構想当初から所謂在り来たりでは無いスタイルを求めて試行錯誤し、オーナーのセンスが100%炸裂した今回のMetruck ショーネーム "Notorious" プロジェクト。如何でしょうか?今年はSCRブースにていくつかの秋のイベント会場でショウオフ予定です。宜しければご覧下さいね。

毎度の事ですが、こんな病的な迄に北米に拘り抜いた車輌製作をご依頼を頂き、USDMスクーター屋冥利に尽きます。今回も本当に楽しい仕事となりました。カスタマーTeruさん、本当に有難う御座いました:)



Base Frame : 2005 Honda Crea Scoopy AF55
Rear Frame : Honda Zoomer
Leg Shield : Crea Scoopy
Front Cover : 2005 Metropolitan "Kanji Edition"
Front Fender : NSR50 Aftermarket
Gas Tank Cover : Hoodrich Disigns
Gas Tank Cap : Machined Machines
Seat : Bride Gradation
Frame Brace : Rucksters rPRO 8-Hole Chinbone
Foot Bar : MPAB
Foot Pegs : JSB Fabrications
Kickstand : Kijima
Key Cylinder Cover : Steady Garage
Body Washers : Downstar Black
License Plate Bracket : Composimo Black Anodized

Head Light : US Head Light Assy
Front Flasher : SCR_WORKS
Tail Light : Password JDM Integrated
Fuel Gauge : Stage6


Handle Bar : Ruckhouse BMX Style
Handle Stem : Ruckhouse BMX Style
Stem Riser : Zen Kustumz Ruckus Tree Adapter
Front Master Cylinder : Frando Radial
Front Master Reservoir : Composimo GP Tube w/Billet Cap
Throttle : Stage6 Billet
Left Switch : Stege6 Billet
Grip : Vans Flanged Grey
Mirror : CRG Blind Sight 2" Black


Front Suspension : RRGS Low Down Black
Front Brake Caliper : Feign PH80
Front Brake Rotor : RPM 220mm
Front Axle Shaft : Rucksters rPRO
Front Brake Line : Rucksters rPRO
Front Wheel GY6 13" 3-Spoke
Front Tire Maxxis M6029 120/60-13
Rear Suspension : ATR Stance Black
Rear Wheel : GY6 13" 3-Spoke w/Camo Center Dacal by Face in Fact Design
Rear tire : Maxxis M6029 130/70-13


Motor Mount : Composimo GY6 Skinny Black Anodized
Base Motor : GY6 150cc Black Wrinkle Painted
Cylinder : 63mm 180cc
Head : Big Valve Head
Camshaft : A14
Carburater : OKO PWK32 Type w/Composimo Riser
Carburater Coupler : DROW Sports Silicone Coupler
Air Filter : UNI
Oil Cap : PSR
Starter Motor : Taida High Torque
Fuel Line : Motion Pro Premium
Fuel Pump : Mikuni DF44
Pump Mount : Composimo DF44 Bracket Black Anodized
Variator : NCY
Drive Face : NCY Finless Black Anodized
Clutch Bell : Bang Jing
Drive Belt : Gates
CVT Cover : FLP
Rear Axle : GY6 Shorted Axle
Ignition Coil : Kitaco
Igmition Cable : Nology
Fan Shroud : DROW Sports Dry Carbon Fiber Scoop
Hedder Pipe : Steady Garage Chimera
Silenser : Two Brothers Racing




























2017年8月4日金曜日

夏季休暇に伴うお休みのお知らせetc


ついこの間春休みなんて言っていたと思ったら、あっと言う間に夏休みのお知らせとか... 時間の経つスピード、年々速くなって行ってやしませんかね?(いえ、ただの加齢です)


そんなんで、何と前回のPostから丸2ヶ月も空いてしまいました汗 FacebookページやinstagramはマメにUpしているのですが... SSのレポートもちょこちょこ書いては居るのですが、なにぶんボリュームが有り未だ完成には至って居ません。夏が終わる前にはUpしたいと思っとりますので、暫しお待ち下さいませ。。


さて!本題のお盆休み休業のお知らせです。
SCR_WORKSは8月11日より15日までお休みとなります。この間もオンラインストアよりご注文頂けますが、発送は明けて16日より順次となります。同じくメールにてのお問い合わせへの対応も16日からとさせて頂きます。毎度の事ですがお休み明けはご注文が立て込み、通常より対応にお時間を頂く場合も御座います。予め御了承のほど宜しくお願い致します。
因みにお休み前に頂いたご注文に関しては、8月10日までご入金確認分についてはお休み前に発送、それ以降の分につきましては、お休み明けの発送とさせて頂きます。
夏休みを利用してのカスタムプロジェクトをお考えの方は、なるべくお早めにご注文下さいね:)


と、業務連絡だけでは寂しいので笑

去年2016年秋、北米、カナダより多くのゲストを招いて東京で開催された "Japan Con" SCR_WORKSもガッツリ参加させて頂き、またMoto ChampさんのScooter Meetingにも押しかけ笑 誌面にても大きくピックアップされて居たので記憶に有る方もいらっしゃるかと思います。
そんな "Japan Con" のカバレージムービーを、主催のMakoa Scootersのフィルマー Vincent氏が手掛けてくれました。Japan Con Rideの模様は勿論Scooter Meetingも、そして彼らの日本ツアァの様子まで笑 余すところ無く構成された16minのムービーとなっています。
またスクーターフリークのみならずカーガイでもあるVincent氏らしく、各所に挿入された東京のカーカスタムシーンも最高な雰囲気です。
彼のYoutubeチャンネルにUpされて居ますので、是非ともチェックして見て下さいね!!

                                


そして最後にもう一つ


それこそ去年の Japan Con ぶりに、車輌製作させて頂きました。
AF55スクーピーベースの半分ズーマー笑 通称 "Metruck" です。





ズーマーとスクーピーのハイブリッドながら、そのファニーかつ非ストックなルックスが人気で国内外でもかなりのファンが居るこのスタイルですが、そんなMetruckのSCR_WORKS的回答です。
地味目クリーンなカラースキームに各所バッチリ北米仕様、そしてハイパフォーマンスな心臓と、今回もSCRテイスト満開なほんとカッコ良い一台になったかと思います。
現在シェイクダウンもほぼ終わり、間も無くオーナーの元へと嫁いで行くかと思います。後ほど詳細をこちらのブログにてご紹介したいと思いますので、これまた暫しお待ち下さいね。


暑いんだか涼しいんだか、天気も微妙なここ最近ですが。せっかくの夏休み、長めのRideなんてしたりして存分に楽しみたいと思います。

ではまたお休み明けに!!